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漫画 宇宙エレベーターJILLの旅~②~

漫画  宇宙エレベーターJILLの旅~②~

宇宙エレベーターJILLの旅①はこちら

ご案内申し上げます。当機はただいま高度1000mを上昇中です。東側に見えるのが宇宙産業都市「コスモトリアル」でございます。ショッピングモールでは世界各国の名産品を扱うお店がたくさん建ち並び、大きな地球のモニュメントは航空宇宙博物館の…「私は高い所が苦手だ!」

「JILL」はロケットと違い特急列車のような速さで上がる。ツアーでは特に展望サービスも兼ねて出発直後はゆっくりと上る。訓練の時もなかなか慣れず、結局「下」を見ないようにだましだましやって来たのだ。今下を見たらと思うと… しばらくこうやって立っていよう。

続く

 

コラム 高所恐怖症の宇宙飛行士っているの?

宇宙飛行士の大西卓哉さんは高所恐怖症だそうです。JAXAさんとD-spaceさんのインタビューでは

箱に入っていれば大丈夫なんですよ。だからエレベーターも大丈夫。ただ、ビルの屋上とかで、手すりから身を乗り出すのはダメ。

とおっしゃっています。

また、元宇宙飛行士の山崎直子さんによると、

(以前)一緒に宇宙に飛んだクルーたちみんなと、東京タワーに登った時に、『俺は足元がガラス張りの床に乗れない』と言った人が

いたそうです。

参考文献

[1]「三菱電機:DSPACE 宇宙飛行—打ち上げで味わった恐怖」(2025年8月9日アクセス)https://www.mitsubishielectric.co.jp/me/dspace/special/collaboration-talk-2017/j_1.html

[2](2025年8月9日アクセス)https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/80425

漫画 宇宙エレベーターJILLの旅~①~

時は西暦2070年―宇宙エレベーターの客室乗務員であるスーザンは今日が初めての乗務となる。そんな彼女にはある困りごとがあった―

今日からここが私の仕事場―頑張って働いて、稼いで、行くぞ!太陽系一周旅行に!!

 

漫画 宇宙エレベーターJILLの旅

時は近未来、宇宙開発がずっと進んだ時代―いくつもの素晴らしい発明のおかげでたくさんの人が宇宙に出かけるようになった。地球とその周回軌道を回る宇宙エレベーターと宇宙ホテルの図

ここはそんな宇宙への出発の場所である。(宇宙エレベーター「JILL」地上発着場「アースポート」、海に浮かぶ円形の建物とその中央から伸びるケーブルの絵)ピンポンパンポーン―「JILL第6便まもなく出発いたします。お乗りのお客様は搭乗口までお急ぎください。(アースポート内部の絵。半円筒形の建物の中央にJILLのクライマーがまっすぐ並んでいる。)」

閉じる搭乗口のドア。「ドアロックよし!」「3号車発進準備完了です!」「了解!」

発車メロディが鳴る。「宇宙エレベーターJILLいたします。」「発進!」グォンと動き出す床。

アースポートを出発し上昇していく宇宙エレベーターの絵。

クライマー内部の壁のモニターが付き、案内ビデオが流れ始める。「この度はご搭乗ありがとうございます。」「ホッ」一息つく客室乗務員の女性。「お客様の安全のための注意事項を―」「発進準備はバッチリだ。この調子でいこう!」「はい!」「私はスーザン。宇宙エレベーター「JILL」の新人客室乗務員だ。」宇宙エレベーターとは地上から宇宙へ行くための巨大なエレベーターだ。地上から垂直に伸びるとてつもなく長いケーブル(テザー)を伝って、人や物を宇宙空間へと運ぶ。その昔はロケットが唯一の宇宙へ行く手段だっだが、宇宙エレベーターが造られてからそれに取って代わられるようになった。

宇宙へ行くために昔の宇宙飛行士のような厳しいな訓練はいらない「あ!鳥だ!」「無重力になるの何時間後?「えっと…」2か月ほどのレクチャーと検査を受ければ、誰でも宇宙へ行けるようになったのだ。床に転がって遊ぶ子ども。「床がふかふか~」「こらっ!浮かんでからにしなさい!」私が乗っているのは乗客20人の宇宙旅行のツアーだ。これが私の初仕事になる。「お客さんに喜んでもらえるように頑張るぞ!」しかし私には困ったことが一つある。

続き②はこちら

宇宙エレベーターJILLの旅」はじめに(文章)はこちら

 

コラム

宇宙エレベーターの人が乗るところってどんな形?

様々な企業や組織が構想を立てている宇宙エレベーター。その基本の原理や全体的な構造はほぼ共通ですが、人や物を乗せる部分である「クライマー」は様々な形が考えられています。

2012年に宇宙エレベーターの構想を発表した大林組さんのものは、全体が繭玉型で6両編成となっているようです。当ブログの漫画では大林組さんの構想のものを参考に描かせていただきました。


参考文献

[1]ブラッドリー・C・エドワーズ フィリップ・レーガン宇宙旅行はエレベーターで」2013年、関根光宏[訳]、オーム社

[2]宇宙エレベーター協会 編 「宇宙エレベーターの本 実現したら未来はこうなる」2014年、アスペクト

[3]大林組. (2012). 季刊大林No.53. [オンライン]. 2025年7月25日アクセス, https※://www.obayashi.co.jp/kikan_obayashi/upload/img/053_IDEA.pdf (※は直リンク防止のために入れています)

宇宙エレベーターJILLの旅〜はじめに〜

2025年4月から10月13日まで大阪・夢洲で開催されている大阪万博

皆様は行かれましたでしょうか?

 

様々なパビリオンがありますが、株式会社バンダイナムコホールディングスさんのパビリオンでは、テレビアニメガンダムシリーズの世界観で描かれてきた、「宇宙での暮らし」や「まだ実現していない科学技術」をパビリオン空間を通して描き出しているそうです。

そのパビリオンでは、来場者は軌道エレベーターに乗り宇宙ステーション「スタージャブロー」まで昇る体験をするとのこと。

 

この軌道エレベーター
皆さんはどのようなものかご存知でしょうか。

 

SFアニメが好きな方は画面の世界でしょっちゅう見かけているかもしれません。
最近のニュースでも、未来の乗り物として取り上げられたこともあるようです。

 

けれども、なかなか馴染みのない方も多いのではないでしょうか。

 

実は2012年には、日本の大手建設会社である大林組軌道エレベーター(宇宙エレベーターとも呼ぶ)を2050年までに造るとして、その構想を発表しています

 

そんな宇宙エレベーターが出来て、誰もが宇宙旅行に行けるようになったら…
という想像の世界を漫画にしてみました。

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~宇宙エレベーター「JILL」の旅~はじまり